たった30分の外出で気づいた、妻の限界と僕の甘さ

パパの本音

「育休を取れば、きっと毎日が充実するだろう」
「赤ちゃんと触れ合えるって、きっと幸せなんだろうな」

僕もそう思っていた。
実際に育休を取り、赤ちゃんとの時間が始まった。

だけどその中で、僕が一番驚いたのは、赤ちゃんの可愛さでも、家事育児の大変さでもなかった。

それは——妻の「限界」だった

この記事は、僕が何気なく過ごしていたある一日、
“妻の本音”に気づかされ、大きく反省した日の記録です。

「買い物に行ってただけ」の僕が気づけなかった妻の孤独

育休が始まり、少しずつ赤ちゃんとの生活にも慣れてきた頃のこと。
ある日、僕は「じゃあちょっとスーパー行ってくるね」と何気なく家を出た。
30分後、帰ってきた僕を迎えたのは、涙をこらえる妻の顔だった。

「ごめん、買い物が少し遅くなっただけなのに」
そんな風に思っていた僕は、まったくわかっていなかった。
その30分、妻はひとりで“闘っていた”ということに。

産後の身体はボロボロなのに、休む暇もない

出産からわずか数週間。
妻の身体はまだ傷が癒えていない状態だった。

それなのに、授乳、おむつ替え、寝かしつけ…
目まぐるしく赤ちゃんの世話に追われていた。

立ち上がるのもやっとな日もあるのに、
赤ちゃんが泣けば無理にでも体を起こす。
「ちょっと寝かせて」なんて言っても、泣き声は待ってくれない。

僕がスーパーでのんびり牛乳の賞味期限を見ていたその時間、
妻は赤ちゃんのギャン泣きと格闘しながら、必死に耐えていた

子育ては、思っているよりずっと孤独だった

「可愛いね」と言われる赤ちゃん。
その笑顔に救われる日もある。
でも、思うように寝てくれない夜が何日も続くと、
誰にも助けを求められない孤独がのしかかってくる。

僕が「今日は疲れたから、少しスマホ見てから寝よう」と思えるその時、
妻は「またすぐ起きるかも」と横になったまま、眠ることもできない。

「誰かと話したい。でも話す元気がない。」
そんな葛藤を抱えたまま、一人きりで子育てと向き合う

それが、あの時の妻だった。

子育ては「正解がない」からこそ、支え合うことが必要だった

初めての子育ては、何もかもが手探りだ。
何をしても泣き止まない、飲んだと思ったら吐き戻す、
寝たと思ってもすぐ起きる。

「これで合ってるのかな?」
「何か間違ってるのかな?」
その不安を抱えながら、毎日が過ぎていく。

その中で、たった一言「ありがとう」「頑張ってるね」と言ってくれる人がいるかどうかが、心の支えになる。

僕は、その一言をかけることさえできていなかった。

あの日、僕はやっと気づいた

帰宅してから、泣きそうな妻がポツリとつぶやいた。

「あなたがいないとき、すごく怖かった。
泣き止まないし、私、どうしたらいいかわからなくて…」

その言葉に、僕は心が締めつけられた。

「買い物に行ってただけ」と思っていた僕と、
「一人で育児に追い込まれていた」妻の温度差。
それに気づけなかった自分が、情けなかった。

その日から、僕は変わった。

買い物に行くときは、「何かあったらすぐ戻るね」と伝えるようになった。
家に戻ったら、「どうだった?大丈夫だった?」と必ず聞くようになった。
そして、小さなことでも「ありがとう」と言葉にするようになった

まとめ:気づくこと、寄り添うこと、それが育児のスタート

子育ては、想像以上に体力も気力も奪われる。
そして、母親にかかるプレッシャーは想像の何倍も重い。

僕が育休を取った理由は、「赤ちゃんと関わりたいから」だったけれど、
本当の意味で育児に参加するということは、
妻の心と体にも寄り添うことだった。

あの日の出来事は、僕にとって大切な学び。
そして、これからも忘れてはいけない原点になった。

パパだからこそ、できることがある。
気づけなかったことに気づけた今、
一緒に「夫婦で育てる」という覚悟を持って歩いていきたい。

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